業種別でみる労働生産性の違いを解説! 課題や対策方法も紹介

 2022.07.30  Microsoft 365チャネル編集部

企業が利益拡大や企業価値の向上を実現するには、労働生産性の向上が欠かせません。また。労働生産性向上への取り組みは、従業員の働きやすさや組織の利益最大化をもたらします。本記事では、業種別における労働生産性の違いや課題、具体的な対策方法などを解説します。

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労働生産性の概要

労働生産性は企業の生産活動と密接に関係する指標です。労働生産性が低いと組織の利益低下に直結するため、多くの企業が生産性の向上に取り組んでいます。

労働生産性とは

労働生産性とは、1人の従業員が成果を生み出すプロセスにおける効率を示す指標です。1人の従業員が、もしくは1時間あたりにどれくらいの成果を生んだかを示します。

従業員が有するスキルや経験は個々によって異なるため、仕事で達成する成果にも差が生じます。企業がより多くの利益を得るには、従業員1人あたりが産出する成果を増やさなくてはなりません。一人一人の従業員が、限られた時間でより多くの成果を出せるようになれば、自然と組織の利益も高まります。

労働生産性の種類

労働生産性には、大きく分けて「物的労働生産性」と「付加価値労働生産性」があります。

物的労働生産性は、従業員1人あたりが生み出す成果の量を指します。労働量または労働者数を成果で割ることで算出できます。例えば、製品を500個生産するのに50人の人員が必要だったとしましょう。この場合、500÷50=10となり、従業員1人あたりの生産性は10と算出できます。

一方の付加価値労働生産性は、従業員が生み出した成果にどれだけの利益が含まれるのかを示す指標です。付加価値とは、企業の生産活動によって新たに付加した価値のことです。付加価値労働生産性は、付加価値額を労働力または労働者数で割って計算します。

業種別にみた日本の労働生産性

労働生産性は、業種によって動向が異なります。「日本の労働生産性の動向2021」によると、2020年に労働生産性が上昇した産業は、主要16産業のうち金融業・保険業のみでした。他の産業は軒並み労働生産性が低下する結果となっています。

労働生産性がほとんど低下しなかったのは、建設業や物品賃貸業です。建設業は-0.1%、物品賃貸業は-0.3%でした。物品賃貸業の生産性がわずかな低下にとどまったのは、新型コロナウイルス感染拡大に伴いテレワークへシフトする企業が増え、IT関連機器の需要が高まったためと考えられます。

一方、生産性の落ち込みが突出しているのは宿泊業です。-32.4%と、他業種を大きく引き離す結果となりました。最大の要因は、やはり新型コロナウイルス感染拡大による需要の減少でしょう。多くの人が感染リスクを懸念して外出を避け、ホテルや旅館などの施設は大打撃を受けました。

ただし、新型コロナウイルスの影響をもっとも大きく受けた業種ゆえに、さまざまな対策や取り組みを積極的に行ってきたのも事実です。無人チェックインシステムをはじめとした、業務のデジタル化やDX対応を進める企業が増えました。新型コロナウイルスの収束後は、生産性が大幅に回復することが期待されます。

飲食店や生活関連サービス、学習支援なども、宿泊業と同様に大幅な下落を見せています。これらの産業に共通するのが、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた業界であることです。また、運輸業・郵便業も-11.3%と2桁のマイナス幅となりました。

日本企業がかかえる労働生産性の課題

多くの日本企業が抱える労働生産性に関する課題として、長時間労働が挙げられます。日本では、以前より長時間働くことが美徳とされている面があり、現在でも毎日のように残業が発生している企業が多くあります。

長時間働くことが当たり前であり、むしろ定時での退勤は問題だとみなす風習がある企業も少なくありません。長時間労働が常態化しており、限られた時間で仕事を終わらそうと考える意識が希薄になっているのです。これが生産性の低下を招いています。
労働時間が長くなると、従業員は必然的に拘束される時間が長くなり、ワークライフバランスも乱れます。人手不足にあえぐ企業は少なくありません。少子高齢化に伴い、日本の労働人口はますます減少しています。人手不足が進むと、限られた人材で業務を遂行しなくてはならず、負担も大きくなるでしょう。そのため、一人一人が定められた労働時間の範囲内でより多くの成果を得られるような環境や体制を整える必要があります。

日本企業の人事評価制度にも問題があります。従業員が生み出した成果ではなく、いかに長く働いたかを評価の判断材料とする企業は少なくありません。しかし、「長時間働く=より多くの成果が生まれる」とは限りません。むしろ、長時間労働による弊害は多く、労働生産性の低下にもつながります。

労働生産性を高めるための対策

労働生産性を高めるための対策としては、長時間労働対策やテレワークの導入などが挙げられます。また、ITツールを導入し、効率的に業務を遂行できる環境や体制を構築することも、生産性の向上に有効です。

従業員の「働き方」を変える

労働生産性を高める対策として、長時間労働対策は有効です。労働時間を短縮することで、従業員のワークライフバランスが整い、より意欲的に業務へ取り組めるようになります。長時間労働を見直し、限られた時間で多くの成果を得られるように対策を進めることも重要です。

テレワークやフレックスタイムの導入も検討しましょう。多様な働き方を認めることで、従業員が高いパフォーマンスを発揮できるようになります。自宅で業務に取り組むテレワークであれば、時間をより有効に使えるようになるため、生産性の向上効果が期待できます。

業務時間を可視化する施策も有効です。それぞれの業務に費やしている時間を定量的に記録することで、作業にどれくらいの時間がかかっているのかを正確に把握できます。それを従業員ごとに比較することにより、仕事が速い人とそうでない人が分かり、改善につなげられるのです。

業務の自動化を図る「ITツール」を導入する

ITツールの導入も、労働生産性向上に効果的な施策です。生産性向上に役立つツールは多々ありますが、代表的なものがRPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)です。コンピューター上で定型業務を自動化できるシステムで、問い合わせへの返信やデータ入力、請求書処理など、さまざまな定型作業を自動化します。

ビジネスチャットやWeb会議システムなど、コミュニケーションツールの導入も有効です。ビジネスチャットは、テキストでスピーディーなやり取りを行えるほか、各種データもオンラインで共有できるため、効率的に情報共有ができます。

Web会議システムは、テレワーク環境下において活躍するツールです。テレワークを導入しても、会議のたびにわざわざ出社しなくてはならないようでは、時間を無駄にしてしまいます。Web会議システムを活用することで遠隔地からでも会議を開催でき、業務時間を有効に使えます。

他にも労働生産性向上に役立つツールは多々ありますが、導入時にはコストのことを考慮しなければなりません。導入・運用に一定の費用がかかるほか、従業員が使いこなせるようになるまでの教育コストも発生します。

また、あまりにも多くのツールを導入すると、ツールの切り替えなどに手間取り、かえって業務効率を低下させる恐れがあります。導入するツールの数が増えるほど育成のコストもかかるため、その点も考慮しつつ検討しなくてはなりません。

まとめ

労働生産性は企業の生産活動と直結する指標です。また、労働生産性向上の取り組みによって従業員のワークライフバランスが整い、人手不足の解消にもつながります。生産性の向上には、業務を自動化できるRPAや、情報共有をスムーズにするコミュニケーションツールなどのITツールの活用が有効であるため、導入の検討をおすすめします。

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