ハイブリッドワークとは?課題やメリット・デメリットを解説

 2022.04.28  Microsoft 365チャネル編集部

「ニューノーマル時代」とも表現される現代のビジネスでは、リモートワーク(テレワーク)が広く普及しています。こうした潮流に乗るべく、リモートワークの導入を検討している企業は多いでしょう。

しかし、リモートワークにもデメリットはありますし、オフィスワークにもメリットがあります。リモートワークを取り入れつつ、オフィスワークもしっかり続けたい企業も多いのではないでしょうか。そのような企業に注目されているのが「ハイブリッドワーク」です。

そこで本記事では、ハイブリッドワークの基礎知識からメリット・デメリット、成功のポイントまでお伝えします。

ハイブリッドワークとは?課題やメリット・デメリットを解説

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注目されているハイブリッドワークとは?

ビジネスパーソンの働き方が多様化するニューノーマル時代になって、急速に拡大したのがハイブリッドワークです。まずは、「ハイブリッドワークとは何か」という基礎知識からお伝えします。

ハイブリッドワークとはオフィスワークとリモートワークを組み合わせた働き方

ハイブリッドワークとは、従来のオフィスワークと近年拡大しているリモートワークを組み合わせた働き方のことです。「ハイブリッド」は英語のhybridに由来しており、「混成物」を意味します。

従来のオフィスワークには通勤による社員の負担が大きい、通勤困難時に業務を継続できないなど多くの課題がありました。こうした課題を解決できる働き方として、近年普及しているのがリモートワークです。自宅やコワーキングスペースなど、オフィスから離れた場所で作業するワークスタイルのため、通勤の必要がありません。

しかしリモートワークにもデメリットはあり、オフィスワークから完全移行すると新たな課題が生じてしまいます。そこで注目されるようになったのが、ハイブリッドワークです。

ハイブリッドワークでは「週2日はオフィスワーク、週3日はリモートワーク」のように、曜日ごとに働き方を変えられます。オフィスワークとリモートワークを組み合わせることで、それぞれのデメリットをカバーし、メリットを最大化できるのです。

コロナ禍によって注目されている働き方

ハイブリッドワークの注目度が高まっている背景にあるのは、新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大です。オフィスワークを前提とした日本の従来型ビジネスでは、社員間の接触による感染リスクを回避できません。そのため2020年以降は、多くの企業がリモートワークを導入するようになりました。

社員間の直接的な接触が発生しないリモートワークでは、新型コロナウイルスの心配が要りません。また通勤などオフィスワークの負担がなくなるのも大きく、リモートワークは全国的に普及しました。その一方で、リモートワークでは仕事と私生活のバランスを取るのが難しい、などの課題も浮き彫りになりました。

こうした課題を解決する働き方として登場したのが、ハイブリッドワークです。リモートワークの課題をオフィスワークでカバーし、オフィスワーク・リモートワークのメリットを両立できる働き方として、注目を集めています。

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ハイブリッドワークを導入する8つのメリット

ハイブリッドワークを導入する主なメリットは、次の8つです。

  • 自分に合った働き方を選択できる
  • 仕事のモチベーションアップにつながる
  • 社員一人ひとりに主体的な考え方が身につく
  • 生産性が向上する
  • 社員のエンゲージメントが高まる
  • 社内のコミュニケーションが活発になる
  • オフィススペースを適正化できる
  • 優秀な人材の確保に貢献する

ひとつずつ、順番に解説します。

自分に合った働き方を選択できる

オフィスワークが合っている社員もいれば、リモートワークが合っている社員もいるでしょう。完全にいずれかの働き方に固定してしまうと、本来のパフォーマンスを発揮できない社員も現れることになります。

一方ハイブリッドワークでは、オフィスワークとリモートワークの配分を社員が選択できます。1週間の中で何日リモートワークを取り入れるか、どの曜日にどう働くか、など比較的自由に働き方を決めることが可能です。それぞれの社員が自分に合った働き方を選べるため、全員がストレスなく働けるでしょう。

仕事のモチベーションアップにつながる

オフィスワークにもリモートワークにも、仕事のモチベーションを低下させるさまざまな要素があります。例えば、オフィスワークの人間関係が大きなストレスになっていると、モチベーションの低下につながりかねません。しかし従来の働き方では、こうしたモチベーションの低下につながる要素を個人的に対策することが困難です。

ハイブリッドワークの場合では、働きやすい環境を自ら選べます。オフィスワークがモチベーション低下の要因なら、リモートワークの日数を増やすといった対応が可能です。最適な環境を作り出せることで、仕事のモチベーションアップが期待できます。

社員一人ひとりに主体的な考え方が身につく

従来のビジネスでは理想の働き方を選べず、「働かされている」という意識になってしまいがちです。こうした意識を持つ社員には主体性がなく、自ら生産性を高めようとすることも、新しいアイデアを生み出すこともありません。

その点ハイブリッドワークでは、自らの選択が仕事の成果に直結します。オフィスワークとリモートワークの配分はもちろん、リモートワークはどこで作業するのが最適か、など自分で考えなければなりません。結果として、社員一人ひとりに主体性がある考え方が身につくでしょう。

生産性が向上する

オフィスワークとリモートワークをうまく組み合わせれば、それぞれの無駄がなくなり、生産性の向上にもつながります。例えば、多くの意見を交わすブレインストーミングなどは、オフィスワークの方が効率的でしょう。一方、個人プレーだけで完結する業務であれば、リモートワークの方がスムーズに進めやすいといえます。

また、前述のように社員自らが主体的に考えるようになれば、生産性を向上するアイデアも生まれやすくなります。自由度の低い従来の働き方では、効率の悪さを感じていても社員が改善することは困難です。

社員のエンゲージメントが高まる

「エンゲージメント」とは、勤めている企業に対する愛着の度合いのことです。働きづらい企業では社員の心が離反しやすく、エンゲージメントの低下を引き起こします。

その点、ハイブリッドワークにより働きやすくなれば、社員のエンゲージメントは高まるでしょう。エンゲージメントが高まれば、離職率の低下や社員の積極性が高まり生産性の向上にもつながります。

社内のコミュニケーションが活発になる

オフィスワークがメインの企業では、オフィススペースの多くが社員のデスクで占められ、大きな環境の見直しが行えません。結果として、話をする相手が固定されやすく、新たなコミュニケーションは生まれにくいのです。

ハイブリッドワークを導入すれば、一定数の社員がリモートワークで不在となります。オフィスにゆとりが生まれた分を休憩スペースなどにすれば、新たなコミュニケーションが生まれるでしょう。社内のコミュニケーションが活発になれば、離職率の低下やモチベーションの向上につながります。

オフィススペースを適正化できる

どの企業にとっても、オフィススペースは決して安くないコストでしょう。多くのスペースを必要とするオフィスワークでは、継続的に大きなコストを浪費することになるのです。

ハイブリッドワークを導入すれば、従来ほどのオフィススペースを確保する必要はなくなります。無駄なオフィススペースをなくせば、コスト削減につながるでしょう。また、社員1人あたりが使えるスペースにも余裕が生まれるため、デスクの配置見直しといったオフィスの適正化が容易に行いやすくなります。

優秀な人材の確保に貢献する

働き方を社員が自ら選べる点は、対外的にも「柔軟な働き方を推進している企業」という良いイメージを与えます。公式サイトなどにハイブリッドワークを導入していることを記載すれば、より多くの求職者に興味を持ってもらえるはずです。

どれだけ優秀な人材でも、家庭や健康などの事情により働き方が制限されることは考えられます。ハイブリッドワークを導入していれば、こうした人材にも働くチャンスが生まれます。結果として、企業が優秀な人材を確保するチャンスも増えるでしょう。

ハイブリッドワークを導入する5つのデメリット・課題

ハイブリッドワークにはメリットだけでなく、デメリットや課題も存在します。具体的には、次の5つです。

  • 急な業務への対応が難しい
  • 勤怠状況を把握しづらい
  • ITリテラシーによって格差が生じうる
  • 情報共有にムラができやすい
  • 評価基準の策定が難しい

急な業務への対応が難しい

急を要する業務に対応する際には、直接的に周りと連携できるオフィスワークの方が適しています。しかし、ハイブリッドワークではオフィスで仕事をする社員が減少するため、急な業務への対応が難しくなります。オフィスに緊急の連絡が入っても、担当者がリモートワークで不在だと迅速な対応は行えません。

例えば、顧客からシステム障害の連絡が入った場合、リモートワークの担当者に出勤を要請するようなケースも考えられます。結果として対応が遅れてしまうだけでなく、担当者の負担も大きくなります。こうした事態を防ぐためには、オフィスに残る社員の構成や緊急時の対応方法を決めておくことが大切です。

勤怠状況を把握しづらい

ハイブリッドワークでは社員によって働き方が異なるため、管理者が勤怠状況を把握することが困難です。曜日によってオフィスワークの社員が変わりますし、リモートワークの社員が自宅にいるとも限りません。

純粋なリモートワークなら、オフィスにいなくても勤怠状況はある程度限定されるでしょう。しかし、ハイブリッドワークは自由度が高いために、こうしたデメリットが生じるのです。誰がどこで勤務しているか把握する仕組みを構築しないと、緊急時に連絡を取れないなどの問題も発生します。

ITリテラシーによって格差が生じうる

ハイブリッドワークでは、オフィスワーカーとリモートワーカーが情報共有するために、ITツールの利用が必要です。しかしITリテラシーが高くない社員の場合、ITツールをうまく使いこなせないことも考えられます。結果として、業務効率は低下してしまうでしょう。

ハイブリッドワークだとITリテラシーが高い社員と低い社員で、このような格差が生じることもあります。社員の分断を防ぐためにも、全社的なITリテラシーの向上が必要不可欠です。

情報共有にムラができやすい

前述したITリテラシーを考慮しなくても、オフィスワーカーとリモートワーカーには情報共有のムラが生じやすいといえます。例えば、朝礼や会議で重要な連絡事項があった場合、その場にいないリモートワーカーにはすぐに情報が入りません。状況によっては誰からも連絡が入らないことも考えられます。こうした情報共有のタイムラグや漏れは、チームワークの低下を引き起こす要因となるため対策が必要です。

評価基準の策定が難しい

社員ごとに働き方が異なるハイブリッドワークでは、公平な評価基準を策定することが困難です。特に、リモートワークの多い社員は勤務状況が見えづらいために、オフィスワーカーよりも低い評価になりやすいといえます。結果としてリモートワークを敬遠する社員が増え、元の働き方に逆戻りしてしまうことも考えられます。評価面での不公平が生まれないように、リモートワークでも正当に評価できる仕組みづくりが必要です。

ハイブリッドワークを成功させるためのポイント

利便性や魅力もたくさんある一方で、課題もさまざまな面で指摘されるハイブリッドワーク。こういった新しい勤務のあり方を成功させるためには、以下に解説するようなポイントを意識することが大切です。

ITツールを導入する

前述の通り、ハイブリッドワークでは情報共有のためにITツールが必要です。具体的には勤怠管理ツールやWeb会議ツール、ビジネスチャットなどは導入すべきでしょう。ただし操作方法が難しいITツールだと、ITリテラシーの高くない社員が使いこなせないことも考えられます。社員を問わず使いやすい製品を選ぶことが大切です。

スモールスタートで導入する

ハイブリッドワークに対処するための対策やツールの導入は、スモールスタートであることが望ましいでしょう。はじめは機能を必要最小限に抑えておけば開発工数を少なくできるため、素早い導入が可能です。そのうえで様子を見つつ、臨機応変に機能を追加していくのがおすすめです。

リモートワークの人と出社の人の評価を統一する

従来型の働き方の価値観に縛られてしまう風習があると、ハイブリッドワークを取り入れても、結局多くの社員は評価を気にして出社を選ばざるを得なくなってきます。就業している様子をチェックしやすい非テレワークの方が従業員を評価しやすく、一方でテレワークは就業状況がわかりづらいため評価が難しいのも事実です。

まずは、テレワークを今の時代の働き方として認識し、働き方の選択が評価に影響しない基準を設けることが重要となります。そしてテレワーク中でも状況を把握しやすくするための対策も、積極的に検討していきましょう。

社内ルールを設定する

さまざまな環境でそれぞれが仕事をしていくという性質上、社内ルールを明確に定めることも重要です。そしてそれによって情報共有がスムーズになることを目指しましょう。

しかし、ルールが多すぎると、働きやすさにつながるはずのハイブリッドワークが結局実践しづらいものになってしまいます。ストレスなく業務を行うためには、覚えやすく細かすぎないルールであることが大切です。

セキュリティ意識を高める

リモート環境での業務の効率化と情報セキュリティは切っても切り離せない問題です。ハイブリッドワークを実施すれば、ネット環境を通じて重要なデータをやり取りする機会は以前と比べて格段に増えるため、情報漏洩などのリスクは高まります。

そのため一人ひとりがセキュリティ意識を高く持てるようにマネジメントすることが大切です。オフィス以外でも安心して利用できる、セキュリティ品質の高いツールを導入することなどが重要となります。

情報格差を是正する

オフィスワーカーとリモートワーカー、あるいはITリテラシーの高低によって情報格差が生じないよう是正が必要です。ハイブリッドワーク用に導入したITツールの使い方や、情報共有のルールなどを全社的に周知する必要があります。こうした情報の周知も口頭連絡で済まさず、全社員がすぐに受け取れる仕組みづくりが求められます。社員のITリテラシーを高めるなら、ITリテラシー研修を実施するのも効果的です。

まとめ

ハイブリッドワークとは、従来のオフィスワークと近年拡大しているリモートワークを組み合わせた働き方のことです。リモートワークの普及で浮き彫りになった課題を解決する手段として、注目されています。
ただしハイブリッドワークの実現には、社内ルールの設定や情報格差の是正など、多くの準備が必要です。中でもITツールの導入は特に大切なポイントであり、正しい製品を選べないと成功にはつながりません。
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