見積書や契約書を管理する方法とは? 保存期間や重要性を解説

 2022.06.28  Microsoft 365チャネル編集部

商品やサービスの発注の際に発行される見積書や契約書は、なぜ厳重に保存しなければならないのでしょうか。本記事では、取引に関係する証憑書類を保存する目的や、保存しなければならない期間、効率的な保存方法などを解説します。文書管理の効率化について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

見積書や契約書を管理する方法とは? 保存期間や重要性を解説

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見積書や契約書、証憑書類管理の重要性とは?

見積書・注文書・請求書・契約書・領収書など、取引の成立を証明する書類は「証憑書類」と呼ばれます。取引が発生した際に作成する請求書や納品書だけでなく、見積書などの書類も、法律により一定期間保存することが定められています。証憑書類は法人の場合、7年間保存しなければなりません。

会社の会計処理は処理の真実性を確保する必要があり、証憑書類の保存は真実性を必要とする監査や、リスクマネジメントなどを目的として行われます。監査は、会社が適切に業務を行い、法令や社内規定が守られているかどうかを確認するために実施されるものです。監査により稟議書や取引データ、証憑書類などを確認することで、会社の信頼性が維持されます。

重要な文書を守るためには、セキュリティの向上が必要です。文書を安全に保存し、必要なときに文書をスムーズに見つけられるなど適切な文書管理が行われていると、情報漏えいやデータの改ざん・損失といったリスクが軽減されます。

また、日々の業務においては、データ処理などでヒューマンエラーが生じるケースもあります。データのミスを修正する場合、その正当性を示して説明しなければなりません。データのもとになっている証憑書類が適切に保存されていれば、データの修正についても正しい内容を示して説明できます。

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そもそも見積書とは?

証憑書類のひとつである見積書とは、取引の内容を事前に確認する書類のことです。見積書の保存期間は、法人や事業主などその状況により異なります。

見積書の役割

見積書は、正式な契約を結ぶ前に受注者側が取引内容を発注者に提示し、確認してもらうための書類です。契約金額・数量・サービス・工程・期間などの条件を発注者が確認し、互いの認識に間違いがなかった場合に改めて正式な契約を結びます。見積書で内容をあらかじめ確認してから契約に進むことで、契約内容の相違によるトラブルを防止できます。

契約書が発行されないケースでは、見積書で契約の内容を示して相手が承諾した場合に、見積書が契約の成立を証明する書類とみなされます。契約していることを示す契約書の代わりとして重要な書類となるため、大切に保存しておかなければなりません。また、見積書は取引先が発行したものだけでなく、自社が発行した見積書も保存する必要があります。

見積書の保存期間

見積書の保存期間は法人の場合、原則7年間と定められています。7年とは、会社が脱税を行っていた場合に追徴課税できる年数です。保存期間は、見積書の発行日から数えて7年間ではなく、「発行日を含む事業年度の確定申告書を提出する期日の翌日」から数えて7年間です。たとえば、3月決算の法人で「2020年4月」発行の見積書では、次の確定申告期日が「2021年5月末」のため、そこから7年間保存しなければなりません。

法人が赤字決算だった場合は、原則7年間の保存期間が10年間に変わります。この10年間とは、「繰越欠損金制度」に関連しています。これは、発生した赤字を将来の黒字分と相殺して法人税の課税額を抑える制度で、青色申告の法人のみ利用可能です。法改正により保存年数が変更になっているため、赤字の発生した事業年度が2018年3月31日以前の場合は9年間保存しますが、2018年4月1日以降に赤字が発生した場合は10年間保存しなければなりません。

個人事業主の場合には、保存期間が5年か7年と定められています。個人事業主では、前々年度に消費税の課税対象事業者だった場合に7年間、消費税課税対象外の場合は5年間の保存が必要です。課税売上高が1,000万円を超えている個人事業主は、消費税の課税対象事業者になります。

契約書とは?

契約書とは、契約を結んだ当事者同士で作成する、契約内容を記載した書類です。契約書の保存期間は見積書よりも長く、契約書の効力が続く間は保存しなければならないなどの特徴もあります。

契約書の役割

ビジネスでは、取引の内容をよく確認して契約を結ばないと、トラブルが発生するケースがあります。契約は当事者間で話し合いをした口約束だけでも成立しますが、実際に口約束だけでは契約内容があいまいになるおそれもあるため、契約内容に関するトラブルを防ぐ目的で作成されるのが契約書です。

契約時には内容を明確化するため、契約によりどんな権利や義務が発生するかを契約書に記載し、当事者同士が内容に合意した際に契約書を交わします。契約書には売買契約書や賃借契約書、業務委託契約書などの種類があります。売買契約書の場合は、売主が何の商品をいくつ売り、いつまでにどこに納品するか、また買主がいつ・どのように代金を支払うのかなどを記載し、お互いの権利と義務を明確にしなければなりません。

契約書は、契約で問題が発生した際に重要となる書類です。裁判などでは契約書が大きな証拠になるため、誰が見てもわかりやすく、紛らわしい書き方にならないよう記載する必要があります。

契約書の保存期間

契約書は会社の取引内容を記した書類ゆえ、保存しなければならないことが法律で定められています。保存期間中に契約書を捨てたり失くしたりした場合、罰則を科せられるケースもあるため注意が必要です。

契約書は基本的に、その効力が続く間は保存しなければなりません。また、種類によってもその保存期間は定められています。法人税法が適用になる場合、効力がなくなった契約書は最低でも7年保存しなければならず、会社法が適用になる契約書は契約終了後に最低10年間の保存が必要です。

それぞれの保存期間は、建築士事務所の業務に関する契約書が15年、製品の製造・加工・販売記録および建設業営業に関する書類は10年間、証憑書類は7年間、雇入れや退職などに関する契約書は5年間と定められています。

見積書や契約書、信憑書類の管理方法

見積書や契約書、証憑書類の管理方法には、紙による管理と文書管理システムを用いた管理の2種類があります。それぞれの管理方法の特徴を確認し、自社に適した方法を選択することが大切です。

紙での管理

ビジネスで使用する文書はどんどん増加していきます。文書には、個人で使用して管理も個人で行うものと、必ず組織で管理しなければならないものがあります。文書を保存する場合は、まずどの文書を個人の管理にすべきか、どこまでが組織で管理しなければならない文書かをルール化し、私物化を防ぐ必要があります。

紙でつくられた契約書は、あとから必要なファイルをスムーズに探せるように、文書の分類・保存のルールを設けてファイリングし、保存します。また、文書は日々増加し続けるため、ファイリングした文書を保管する場所も必要です。紙の書類の保存には、ファイリングの手間や保管場所を要するデメリットがあります。

文書管理システムでの管理

文書管理システムを使って書類を電子化する場合、必要なときに文書を簡単に検索し、アクセスできます。紙文書は関係する部署で取り扱っているため、そこで分類してファイリングするのが一般的です。文書を探す際には、バラバラに保存されている場所から探す必要があるかもしれません。文書管理システムでは、電子文書をまとめて保存して一元管理できるため、どの文書でも簡単に検索・閲覧できます。

文書管理システムの利用は、文書の保存・管理の効率化に寄与します。ファイリングされている文書を探す時間を削減でき、業務効率化を図れるだけでなく、ペーパーレス化により情報漏れや紛失を防ぐセキュリティの強化、印刷・保存時のコスト削減、企業コンプライアンス強化などが期待できます。

文書管理についてより詳しく知りたい方は、下記記事もご覧ください。

「文書ファイルを一元管理できる文書管理システムとは?」

見積書や契約書の管理には文書管理システム【SharePoint】がおすすめ!

クラウド上でファイルの保管・共有を実現するクラウドストレージ「SharePoint」を利用すると、見積書や契約書などの文書管理の効率化が期待できます。

SharePointは、大量の文書ファイルを一元管理できるサービスです。クラウド上にデータを保存しているので、パソコンやタブレットなどから簡単にデータへアクセスできます。ほかの拠点からでも探す時間をかけず、すぐに必要な情報を得られます。また、文書管理機能でバージョン管理ができるため、古いバージョンのファイルを修正したり、元のバージョンへ戻したりすることも可能です。

取引先など社外の人と情報共有したい場合には、SharePointの招待機能もおすすめです。アクセス可能な範囲は権限設定で管理できるため、必要な範囲だけを情報共有すればセキュリティ面でも安心です。スムーズな情報管理のためにも、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

詳しくは以下もご覧ください。
「いまさら聞けないSharePoint Online、基本と機能のポイント」

「SharePointとは?Office 365で使うとさらに便利!?」

まとめ

証憑書類は、取引を結ぶ際にその内容を示す書類で、トラブル発生のリスクを軽減するために発行されます。取引内容を証明できる書類として、証憑書類の保存は法令で定められています。文書管理システム「SharePoint」を利用すると、増えていく書類を安全に保存し、検索・共有をスムーズに行えるでしょう。

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