業務効率化

会議運営を見直して、劇的に効果を上げる方法

戦略コンサルティングのグローバル企業であるBain&Companyは、大企業の会議時間について非常に興味深い調査結果を発表しています。それは、大企業の年間平均会議時間はなんと30万時間にも及ぶという情報です。

30万時間というのは日数に換算すると1万2,500日分になります。そもそも組織規模自体が大きいことを考えれば、会議時間が膨大になるのは何らおかしなことではありません。しかし、30万時間という会議時間はあまりに多すぎると感じないでしょうか?

こうした傾向は中小企業も同じで、30万時間とまではいかなくとも、会議のために多大な時間を費やしていることに変わりありません。

NTTデータ研究所が2012年10月に行った調査によれば、全体業務に対して会議に費やしている時間は15.4%と想像以上に高い数値です。この数値をもとに計算してみると、100人規模の組織で会議に費やしている時間は約3万時間と、大企業のそれに近い時間が算出されます。

このように、中小企業であっても会議に多大な時間を費やしており、そこには様々な無駄も潜んでいるのです。

今回は、そんな会議時間を短縮するために、会議運営を見直す方法と効果の高い会議を実践する方法について紹介します。

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会議時間の8割は無駄になっている…

毎度開催する会議に対して、何の規則も設けていない会社は、そのほとんどの時間を浪費している可能性があります。なぜなら、行き当たりばったりの会議では思うように議論も進まず、結論が出るまでの時間が無駄に長く、最悪有効な結論に至らないこともあるからです。

だからこそ、会議にはいくつかの規則を設けて、効率良く意義のある会議を開催できるような環境を整えることが大切です。

効率良く会議を行うための事前準備

何事も事前準備が大切なように、会議もいくつかの準備を行った上で臨むのがベストです。その準備とは目的とゴールの設定、事前の情報共有、会議への自由参加制です。

原則として会議というのは一つまたは複数の議題があり、それに対して議論した上で何らかの意思決定を下すことを目的としています。そのため、各会議には必ずそれを開催する目的とゴールが必要です。しかし、これらを設定していないがために無駄に長い時間議論をしてしまう会議は少なくありません。

次に、会議前日までに関連資料や会議内容といった情報を共有することはとても大切です。これは翌日の授業の予習をするようなもので、予め関連資料や会議内容を頭に入れている状態では、そうでない状態と比べて会議への集中度が圧倒的に違います。

最後に、会議を自由参加制にして、参加する必要のある人だけで会議するようにしましょう。会議の参加者の中には、その時の議題に対してあまり関係のない人が含まれていることが多々あります。そうした人には議事録だけ共有して、会議にはわざわざ参加しなくてもいいような規則を作ります。

そうすると、必然的に重要度の高い参加者だけ集まるので、会議にかかるコストを削減できます。さらに、参加しなかった人はコア業務に集中できるため、組織としての生産性も高まります。

会議は進行役がコントロールし、周囲もそれを理解する

会議には進行役が一人いて、その進行役を中心に周囲が議論を進めていくことがベストです。進行役がいなければ周囲が思いのまま議論を飛ばしていくため、無駄な時間を費やしてしまう会議になってしまいます。

そのため、会議を開催する前に進行役を一人決めてから、周囲もその役割を理解した上で会議を進めていくことが大切です。

会議時間が無駄に長くなる原因

会議時間が長くなってしまう原因として最も多いのが、「そういえば~」と議題がどんどんズレていってしまうことではないでしょうか。特に、役員や管理職といった立場が上の人間が一度議題をずらしてしまうと、下の人間はそれを指摘しづらいため、議題がどんどんズレていき無駄な時間を使ってしまいます。

こうした時、進行役が一人いて周囲もその役割を理解していれば、進行役が役員や管理職に対して議題を戻すよう促しても、自然な流れで脱線を防げるでしょう。

会議時間を守らないというのは大きな問題です。例えば会議時間を13:30~14:30で設定しているにもかかわらず、終了時間を過ぎても1時間2時間と会議時間が長引いてしまうことは珍しくありません。

しかも、そうして長引かせたにもかかわらず議題が「コスト削減」だったりすると、一体何のための会議なのか分からなくなってしまいますね。

効率良く進んでいる会議であれば、1時間も使えば有効な意思決定を下すことができます。GoogleやAmazonといった先進的な企業のほとんどは、会議時間を極力短く設定するようにと呼びかけています。意義のある議論ならば、会議時間は短くてもまったく問題はないのです。

そのため、会議時間が終了に近づいた際に、進行役から「そろそろ終了なので結論を出したいと思います」という一言があると、無駄な時間を使わずに済むでしょう。

会議の効果を上げるためのポイント

最後に、会議を行う上で効果を高めるポイントを紹介します。

まず、会議時間を測定するためのタイマーを会議室に持ち込んでみてください。これはGoogleも行っている会議術の一つで、参加者全員の目に入るようにタイマーを設置します。そうすると、参加者全員がどれだけの時間を使って議論しているかを意識でき、会議に集中します。

内職をさせないというのも重要なポイントです。会議中にパソコンやスマートフォンで別の作業をしている人をよく見かけます。しかし、そうした人が一人でもいると、会議が締まらない上に議論が長引きます。内職禁止か、パソコン・スマートフォンの持ち込み禁止を規則として設けるといいでしょう。

もう一つ会議の効果を上げるポイントは、効率化のためのツールを導入することです。会議予約システムなどはもちろん、オンライン会議なども導入すると、そもそも会議室に集まらなくてもよくなるので、会議を効率良く行えます。

例えばMicrosoftが提供するOffice 365なら、そのすべてのツールを備えています。Exchange Onlineでは会議室予約や会議参加連絡などが行え、Skype for Businessはオンライン会議を行うためのツールです。

他にもオンライン会議を行いながら資料の共同編集を行ったりと、様々な会議効率化が行えるので、効果の高い会議のための検討してみましょう。

まとめ

皆さんは、自社の会議に対してどのような意見をお持ちでしょうか?無駄な時間が多いと感じているのであれば、ここで紹介した事前準備や進行役の重要さ、効果を高めるポイントなどを参考に会議改善を行ってみてください。効率良く効果の高い会議というのは、企業にとって、そして社員一人ひとりにとって好影響をもたらしてくれます。

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