Office 2019ではPythonは使えるようになる?

 2018.08.30  Office365編集部

2018年下半期にリリース予定のOffice 2019は様々なニュースで話題を集めています。Windows 10しかサポートしない、ExcelにAIが搭載されるなどユーザーにとっては衝撃的だったり、歓喜だったり、賛否両論の変更点もあるでしょう。

その中で特に注目されているニュースが「Office 2019 ExcelにPythonが統合されるのではないか?」というニュースです。確定法ではありません、ExcelにPythonが統合されるというニュースは濃厚になりつつあり、期待も集まっています。

今回はこの点について、ExcelにPythonを統合する理由やメリットなどをご紹介します。

なぜ今さらPythonが統合されるのか?

Pythonというプログラミング言語は、AI研究の第一線で活躍しています。特徴は少ないコード量で簡単にプログラムが書けたり、スッキリとしてコードで読みやすいなどです。柔軟性も高いので、AI研究だけでなくWebプログラミングの分野でも活用されています。

Pythonは数年前から人気の高いプログラミング言語であり、Office 2016がリリースされた当時も変わらず人気を集めていました。では、なぜ今になってPythonを統合するのでしょうか?

そもそもExcelにはVBA(Visual Basic for Applications)というプログラミング言語が搭載されています。VBAはExcelマクロを修正したり、構築するためのプログラミング言語として今でも利用されています。しかしVBAはOffice 98以降、20年間実質的な更新がされていない状態です。そのため他のプログラミング言語と比べると古い印象を持つ人も多く、Stack Overflowが毎年公開している「最も嫌われている言語ランキング※1」にてトップにランクインしています。開発者としては長年更新されていないプログラミング言語を使いたくない、というのは当然の心情です。

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これに加えてマイクロソフトは「AIファースト」と打ち出しており、ExcelとAI用のフロントエンドとして位置づけたいのも自然の心理です。そのためデータ分析(サイエンス)用のライブラリも含めて、Pythonを統合することが最も効率的なのです。

もう一つ、ExcelにPythonが統合されるというニュースを濃厚にしている裏付けがユーザーからのフィードバックを募るサイト「UserVoice」に2015年11月に寄せられた要望※2に対し、2017年12月にOffice開発チームが返答したことです。

なぜ2年間も放置されていた要望に今更回答があったのかという点に様々な思案がり、さらにOffice開発チームはExcelへのPython統合に対し「どれくらいのニーズがあるか知りたい」という名目でアンケートフォームへの回答を要求しています。現時点で5,000以上の票があるため、Office 2019でExcelにPythonが統合されるのではないかと予測されているのです。

ExcelでPythonが使えるメリットとは?

ExcelでPythonが使えるメリットはやはり、AIツールのフロントエンドとしてExcelが利用できるという点でしょう。従来からExcelが搭載しているVBAが無くなることは恐らくないので、VBAではこれまで通りマクロの構築や修正を行い、データ分析領域でPythonを使用するというユーザーが増えるかと思います。わざわざPythonでマクロを構築したり修正するメリットはありませんし、Office開発チームとしてもPythonを統合すればAIツールのフロントエンドとして利用することを想定してのことでしょう。

もう一つのメリットはこれまでよりも簡単かつ堂々とPythonが使用できるようになることです。企業に従事しているサラリーマンはソフトウェアを勝手にインストールできないことが多いので、Pythonを使用するにあたって管理者の許可が必要になるケースが大半でしょう。しかしPythonを使うとなると許可申請が面倒だったりして、なかなか使用に踏み出せません。それならば、Excelに最初から搭載されているVBAを使ってしまおうという方が多いのです。

従ってExcelにPythonが統合されれば、簡単に、かつ堂々とPythonが使用できるようになります。これによってPythonが急速に普及するのではないかと考えられます。

ちなみに、そうした環境に縛られないユーザーならばExcelへのPython統合を待つ必要はありません。実はVisual StudioにはPython Tools for Visual Studioというツールがあり、Visual Studio CodeにはPython拡張用のアドイン「Python」が提供されているからです。そのため「Pandas」というPython用のライブラリからExcelを使用することもでき、Office 2019へのPython統合を待つことはないのです。

ただし、Office 2019でPythonが統合された方がより簡単に使用できるというのは間違いありません。

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Office 2019を利用するには?

ExcelへのPython統合などからOffice 2019へのニーズが高まっているユーザーに対して一つ注意していただく点があるとすれば、それはOffice 2019がサポートしているOS環境です。冒頭でも少し触れたようにOffice 2019はWindows 10しかサポートしておらず、それ以外のバージョンでは使用できません。より詳細にお伝えすると、Office 2019は次のOSをサポートしています。

  • サポート期間中の Windows 10 SAC リリース(バージョン1703以降)
  • 2017年秋リリース予定のWindows 10 Enterprise LTSC 2018
  • Windows Server の次期 LTSC リリース

これ以外のOSはサポートしてないので、現時点でそれらのOS環境を持つ場合はこの機会に環境を見直す必要があります。

まとめ

ExcelにPythonが統合されれば様々なメリットが生まれそうですが、現状としてどういった形で統合されるかはまったく分かりません。統合初期はPythonのメリットをあまり引き出せないかもしれませんし、継続的な更新を待つ必要もあるでしょう。今後もExcelでのPython統合に関しては、続報を待ち発信していきたいと思います。

※1 「最も嫌われているプログラミング言語は?--Stack Overflowが調査結果を発表

※2「Python as an Excel scripting language(PythonをExcelのクリプト言語として統合する) 

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