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OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介

OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介

マイクロソフトが提供しているMicrosoft Teams(以下Teams)が、どんどん便利になっています。Teamsはもともと、Office 365内における「チームワークのハブ」として開発されたアプリケーションですが、現在ではスタンドアロンサービスも提供されていますし、Skype for Business に統合されました。

「SkypeからTeamsへ移行することで、使いづらくはならないか?」と心配していた方も多いようですが、SkypeにできてTeamsにできないことはありません。その上で、Teamsでしか利用できない機能が多彩に用意されているので、チームのコミュニケーション効率や利便性は格段にアップしました。

本稿では、中でも便利なOutlookとTeamsでスケジュールを連携する機能についてご紹介します。

Microsoft Teams Rooms ソリューション一覧

OutlookとTeamsを連携するには?

デスクトップ版OutlookのTeams会議アドイン

OutlookとTeamsを連携するためには、Teamsの「会議アドイン」を使います。Teamsを所有しているユーザーとOffice 2010/Office 2013/Office 2016がWindows PCにインストールされている場合、Teamsの会議アドインが自動的にインストールされています。会議アドインはユーザーが使っているOutlookの「予定表リボン」に表示されます。

Outlook for MacのTeams会議アドイン

Outlook for Macの会議アドインは、「16.24.41.4.0」を実行している場合、Outlook for Macのリボンに表示されます。

Outlook Web AppのTeams会議アドイン

Outlook Web Appの以前のバージョンをユーザーが使っている場合、Outlook Web AppのTeams会議ボタンが新しいイベント作成の一部として表示されています。

Outlook Mobile(iOSとAndroid)のTeams会議アドイン

Outlook iOS と Android アプリの最新のバージョンでTeamsの会議アドインが表示されます。

OutlookとTeamsを連携した後の活用方法5選

以下ではOutlookとTeamsを連携後に活用する5つの方法について解説します。活用方法は以下の通りです。

  • Teams会議アドインで会議を設定する
  • Outlookからゲストを招待して会議を開催する
  • OutlookとTeamsでメールを連携する
  • TeamsのチャットからOutlookのメールへ転送する
  • OutlookとTeamsの予定表・スケジュールを連携する

活用方法1:Teams会議アドインで会議を設定する

Teamsの会議アドインをOutlookに入れることで、OutlookからTeams会議を設定が可能です。方法はパソコンで行う場合とスマホで行う場合で異なります。

デスクトップ版OutlookとOutlook for Mac

「新しいチーム会議」をクリックしたら、「宛先」フィールドに招待者を追加します。連絡先グループ全体を招待することもできます(以前は「配布リスト」とよばれていた)。会議の件名、場所、開始時刻、終了時刻を追加し、次に「送信」をクリックしましょう。さらに、Outlookから組織外のユーザーを招待することも可能です。方法は後述します。

iOS版とAndroid版Outlook

Outlookでアプリの右下にある予定表アイコンをタップし「+(プラスボタン)」をタップします。「Teams会議」まで下にスクロールして、トグルスイッチをオンにしてください。「宛先」フィールドに招待者を追加します。連絡先グループ全体を招待することもできます(以前は「配布リスト」とよばれていた)。会議の件名、場所、開始時刻、終了時刻を追加し、次に「送信」をクリックしましょう。

「宛先」フィールドに招待者を追加します。連絡先グループ全体を招待することもできます(以前は「配布リスト」とよばれていた)。会議の件名、場所、開始時刻、終了時刻を追加し、次に「送信」をクリックしましょう。

活用方法2:Outlookからゲストを招待して会議を開催する

では、組織外のユーザーを招待して会議を開催するにはどうすればよいのでしょうか?そのためにはまず、組織外のユーザーをゲストとしてチームに招待する必要があります。

ゲストにはOffice 365の職場または学校アカウントが必要です。ゲストのメールアドレスにMicrosoftアカウントが関連付けられていない場合、無料で作成されます。チームにゲストを追加するために、まずは「チーム」を選択してチームリストのチームに移動します。「その他のオプション」「メンバーの追加」の順に選択してください。

次にゲストのメールアドレスを入力します。Outlook、Gmailなどビジネス向けまたはコンシューマー向けのメールアカウントを持っていれば、誰でもゲストとしてチームに参加できます。
※この時、「一致する項目が見つかりませんでした」というエラーが表示された場合、組織はゲストの追加を許可していません。

次にゲストの名前を追加します。「ゲスト情報の編集」を選択し、わかりやすい名前を入力しましょう。この操作はすぐに行う必要があり、そのためにはIT管理者が後で実行できるようにする必要があります。

最後に「追加」をクリックすると、ゲストはチームへの参加に関する情報と、ゲストエクスペリエンスの内容が記載されたウェルカムメール招待状が届きます。

ゲストのチームへの追加が完了したら、前述した手順に従って会議を設定し、ゲストが含まれているチームを選択します。


活用方法3:OutlookとTeamsでメールを連携する 

Outlookに届いたメールをTeamsで表示するための連携も可能です。以下で共有方法と表示方法を紹介します。

OutlookからTeamsにメールを共有する方法

Outlookに届いたメールをTeamsに共有するための手順は以下の通りです。

  1. Outlookでメールを表示し、ツールバーにある 「Teams に共有」をクリック
    またはメールを表示して、右上の3点リーダーから「Teams に共有」を選択
    OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介1

  2. 表示されるウィンドウでTeamsの連携先チャット、またはグループを選択し「共有」ボタンをクリック
    OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介2

  3. メッセージにメールが添付された形になるので、必要なメッセージやメンションを添えて送信

なお、メールに添付ファイルが含まれている場合は自動で添付されます。添付の削除も可能です。

Outlookから送られたメールをTeamsで表示する方法


メールが共有されたらチャット相手やグループのメンバーはメールを参照することが可能です。

OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介3

メッセージと合わせて、メールのプレビュー画面が表示されることになります。

  • メールのタイトル
  • 日付
  • 送信者
  • 宛先
  • 本文
  • 添付ファイル

がプレビュー形式で表示されます。メール部分をクリックすることで、メールファイルを開くことが可能です(デフォルト設定されていれば自動でOutlookで開いた形式になります)。

活用方法4:TeamsのチャットからOutlookのメールへ転送する

活用方法3の逆でTeamsのやり取りをOutlookへ共有する方法です。Teamsのチャットの内容をメールに添付することが可能となります。方法は以下の通りです。

  1. 共有したいチャットの3点リーダーを開き、「Outlook に共有」 を選択
    OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介4

  2. Outlookのメール作成画面が開くので、宛先や本文、添付ファイルを入力

    OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介5

Teamsのチャットをそのまま共有できますので、Teamsのグループに参加していない方への内容共有などにご利用ください。


活用方法5:OutlookとTeamsの予定表・スケジュールを連携する

OutlookとTeamsのカレンダーは同期することが可能です。Microsoft 365のライセンスで利用していれば自動で連携されるので、あまり意識したことはないかもしれません。
どちらかに入力すれば両方のカレンダーに同期されますが、少しずつ違いがあります。

  • OutlookでTeams会議を設定した場合、既存のグループでの開催を指定できない
     あくまで参加者のメールアドレスで招待する形です。Teams上では別のグループチャットができてしまいます。
  • TeamsでTeams会議を設定した場合、Teamsでは非公開設定ができない
     開催を知られたくない場合には非公開設定をする必要がありますが、設定はOutlookで行わなければなりません。

OutlookとTeamsの連携で困ったときの対処法

OutlookとTeamsの連携が便利!方法と活用術を紹介6

以下ではOutlookとTeamsの連携で2つの困りごととその対処方法を解説します。

  • OutlookとTeamsが連携できない
  • Outlook予定表にTeamsで予約した会議が表示されない

Q1.OutlookとTeamsが連携できないときは?

OutlookとTeamsを連携させてできることをお伝えしてきましたが、うまく連携できない場合があります。多くの場合は一度サインアウトをして、再度サインインすることで解消されます。
サインアウトは連携されていない方のアプリで行ってください。例として、Teamsのチャット共有のために「Outlookに共有」しようとして選択肢がない場合はOutlookでサインアウト、サインインを行いましょう。
そもそも連携できない以下のケースも考えられます。

  • どちらかのアプリのライセンスを持っていない
  • あなたのアカウントが連携する権限を持っていない
  • Microsoftアカウントのライセンス種別に問題がある
これらが原因の場合は管理者に問い合わせる、ライセンスの種類を見直すなど、別の対策が必要になります。


Q2.Outlook予定表にTeamsで予約した会議が表示されないときは?

Teamsで会議を予約したらOutlookのカレンダーにも反映されますが、反映されない場合があります。先述のサインイン、サインアウトで解消する場合もありますが、他の原因として「アドインが無効になっている」可能性があります。
TeamsとOutlookの連携には「Microsoft Teams Meeting Add-in for Microsoft Office」が有効になっている必要があります。連携されない場合は無効状態の可能性を考えましょう。
確認方法は以下の通りです。

  1. Outlookのツールバーにあるファイル
  2. 「無効になったCOMアドインの表示」アイコンをクリック
  3. Microsoft Teams Meeting Add-in for Microsoft Officeを選択
  4. オプションから「このアドインを常に有効にする」を選択して適用ボタンをクリック
  5. 適用後に一度Outlookを閉じて再度Outlookを起動すると適用された状態になります

Teamsと連携できるOutlook以外のツール

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TeamsはOutlook以外にもさまざまなツールとの連携が可能です。代表的な以下の6つのツールを紹介します。

SharePoint|ファイル共有ツール

SharePointはMicrosoftのOffice製品の1つで、主にファイル共有に使います。Teamsのチャットでファイルを送ると「ファイル」に保存されます。「ファイル」は連携させているSharePointのサイトです。Teamsアプリ上でもファイル一覧を確認できますが、SharePointでもチャット内で共有されたファイル一覧が確認可能となります。

OneDrive|個人用ストレージ

OneDriveはMicrosoftのOffice製品の1つで、個人用ストレージツールとして用いられています。OneDriveもSharePointと同様に連携させることでOneDriveに保存されているファイルにアクセスすることが可能です。
ただしSharePointとの違いとして、OneDriveは個人用のため設定をしなければファイル共有ができません。Teamsとの連携によってファイルの共有設定もTeams上で行うことが可能です。

Forms|アンケートツール

FormsはMicrosoft製品の1つで、アンケートや投票、クイズを行うためのツールです。
Teamsとの連携によって、アンケートや投票の実施に限らず、以下ができるようになります。

  • チームにいるメンバーとフォームの作成や共有
  • アンケートの集計や集計した結果の共有

結果を見ながら、Teams会議によってメンバーと一緒に新たな方針を見出すこともスムーズに行えるでしょう。

Planner|タスク管理ツール

PlannerはMicrosoft製品の1つで、プロジェクトのタスク管理を行うためのツールです。
プロジェクトやタスクをカード化し、ステータスや関係者の把握を行うことができます。またタスクの集計をグラフ化してくれる機能もあるため、可視化によって進捗を把握しやすいです。
Teamsとの連携で関係者のアサインやプロジェクト進捗の通知などができるため、より効率的なタスク管理が可能となります。

Tocaly|日程調整ツール

Tocalyは株式会社TimeTreeが提供する日程調整ツールです。Outlookとの連携でもスケジュール管理は可能でした。しかし、顧客によってはGoogleカレンダーを利用しているなど、別のツールとの連携が求められるケースがあります。
Tocalyに限りませんがTeamsはMicrosoft以外のツールとも連携可能であるとわかる例として紹介しました。

Slack | チームコミュニケーションツール

SlackはSlack Technologies株式会社が提供するコミュニケーションツールです。
Teamsではグループを作ったチャットやオンライン通話など、さまざまなコミュニケーションを行えますがSlackでも行うことが可能です。
TeamsとSlackは似たようなツールですが、連携をさせることも可能です。例として、Microsoft Teams Calls アプリを Slack にインストールすることでSlackからTeamsの通話に参加することができます。相手企業がSlackをメインに使っていても安心です。

OutlookとTeamsを両方使える主な5つのプラン

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OutlookとTeamsを両方使うためには、それぞれのライセンスを持っている必要があります。個々にライセンスを買うよりもたくさんのライセンスが含まれたパッケージの購入が一般的です。以下ではOutlookとTeams両方のライセンスが含まれているパッケージプランを5つ紹介します。(2023年2月現在)

プラン 料金
Microsoft 365 Business Basic 1ユーザーにつき月額650円
Microsoft 365 Business Standard 1ユーザーにつき月額1,360円
Office 365 E1 1ユーザーにつき月額1,090円
Office 365 E3 1ユーザーにつき月額2,500円
Office 365 E5 1ユーザーにつき月額4,130円

プラン1.Microsoft 365 Business Basic

紹介するプランの中で月額料金が最安のプランです。Teamsとして最大300人が参加して30時間の会議ができます。またTeams以外にもOutlookやSharePointなど8つのOfficeアプリを利用可能です。その他にも、ユーザー 1 人あたり 1 TB の大容量クラウド ストレージが利用可能となります。

プラン2.Microsoft 365 Business Standard

Microsoft 365 Business Basicの内容に加え、デスクトップ版の Office アプリ (プレミアム機能付き)が利用可能となります。利用できるOfficeアプリは10個。そのほかにもウェビナーの開催機能や、出席者登録、レポートのツールも利用可能です。

プラン3.Office 365 E1

Office 365 E1はTeamsやOutlookなどのWebベース(SaaS)のアプリが含まれたプランです。Webベースとあるように、オンラインでの利用を想定したプランのため、デスクトップのアプリは利用できません。逆にオンラインのため、リモートワークや外出先でも利用できるメリットもあります。

プラン4.Office 365 E3

Office 365 E3はOffice 365 E1により多くの企業と従業員が利用しやすくするための機能が追加されたプランです。まずデスクトップアプリを利用可能としています。また、安心して企業の活動を行えるよう、情報保護の機能としてメッセージ暗号化、権利管理なども追加されています。

プラン5.Office 365 E5

Office 365 E5 はOffice 365 E3に対し、クラウドベースの生産性向上アプリのスイートに高度な音声通信、分析、セキュリティ、コンプライアンスを加えたプランです。業務をさらに効率化できるよう、AIやBIの機能も追加されています。

まとめ

現在、Office 365を利用しているユーザーはいつでもTeamsが利用できます。別のツールを利用している場合、Teamsへの技術的移行は簡単に行えますが、組織のコミュニケーション基盤を新しい環境に置き換えることは容易ではありません。まずは、組織の一部に限定してTeamsを使ってみましょう。そこから得られるノウハウによって、徐々に組織全体にTeamsや連携ツールを拡大していきます。一度Teamsを使えばその魅力を感じることができるため、まずはTeamsを使ってみていただきたいと思います。

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