業務効率化

テレワークで促進するペーパーレス化の導入手順について解説

テレワークの導入に伴い、紙の文書を使用するシーンが少なくなったという企業は少なくありません。また、これを機に本格的にペーパーレスへ踏み切りたい、と考える企業も多いようです。そこで本記事では、ペーパーレス化の課題や対策、進める際の手順や注意点などについて解説します。

テレワークで促進するペーパーレス化の導入手順について解説

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コロナにおけるペーパーレス化の現状

新型コロナウイルスの流行を受け、テレワークやデジタルオフィスを導入しようと考える企業が増加しました。一方で、ペーパーレス化が進まず、テレワークへ移行できないといった課題を抱える企業も少なくありません。ペーパーレス化が進まないのは、主に以下の理由が考えられます。

  • 紙媒体に慣れ親しんでいる
  • システムの構築にコストがかかる
  • ペーパーレスに抵抗を感じる幹部や従業員の存在
  • 導入の手順や方法がわからない

そもそも、現状でどれくらいの企業がペーパーレス化に取り組んでいるのでしょうか。総務省が2020年に実施した調査によると、ペーパーレス化に向けた取り組みを行っている企業は、全体の約60%との結果でした。

新型コロナウイルスの影響や働き方改革の推進などを背景に、テレワークへ移行する企業は増えています。それに伴い、今後ペーパーレス化への本格的な取り組みを始める企業は、さらに増加すると考えられます。

ペーパーレス化の課題と対策

ペーパーレス化の主な課題としては、以下が挙げられます。

  • システムが構築されていない
  • 勤怠管理がしにくい
  • 情報共有できる仕組みがない
  • スケジュール管理がしにくい
  • 決裁をどうすればよいのかわからない

以下、これらの課題を解決するための対策について見ていきましょう。

機器や環境の整備を行う

ペーパーレス化を実現するには、機器の導入が欠かせません。たとえば、パソコンや複合機などが挙げられます。複合機にはスキャン機能が備わっているため、文書をスキャンしてデジタルデータ化するのに必要です。

また、ネットワーク環境の構築も必須です。紙ではなくデジタルデータを用いてオンラインでやり取りするため、インターネット環境を整えなければ話になりません。

クラウド型ツールの導入

クラウドで提供されているツールを導入すれば、ペーパーレス化実現に向けて一歩近づけます。現在、さまざまなクラウド型ツールがリリースされていますが、特に有用なものをピックアップしました。

勤怠管理ツールの導入

「勤怠管理ツール」とは、従業員の勤怠管理を効率化するためのツールです。ICカードやスマートフォン、パソコンなどから打刻できるため、タイムカードが必要ありません。ツールによってはシフト管理や休暇申請管理までできるものもあります。ペーパーレス化だけでなく、業務効率化も実現できるツールです。

ストレージサービスの導入

「ストレージサービス」は、さまざまなデータをクラウドに保存できるサービスです。あらゆる端末からデータをアップロードできるため、テレワーク環境下でもファイルの保存・閲覧が可能です。たとえば、会議の資料などをストレージサービスへアップロードすれば、全従業員が個別の端末からファイルをチェックでき、従来のようにわざわざ資料を印刷する必要がありません。

グループウェアの導入

「グループウェア」は、社内コミュニケーションの活発化や、業務効率化に役立つツールです。オンライン上で各従業員のスケジュールを確認できるうえ、議事録やノウハウの共有も可能です。

また、グループウェアなら申請・承認のフローもオンラインで行えます。申請書の作成や捺印が不要になるため、ペーパーレスと業務効率化を実現できるでしょう。

電子決裁ツールの導入

「電子決裁ツール」は、オンラインによる決裁が可能なツールです。従来のような稟議を省略し、シンプルかつスムーズな申請・承認フローを構築できます。

電子決裁ツールを利用すれば、スマートフォンやタブレット端末などから申請状況のチェックが可能です。決裁者側も外出先から内容を確認できるため、意思決定のスピードが早まります。

ペーパーレス化を進める手順について

ペーパーレスを実現するにあたり、「経営層や現場の理解を得られない」「どの業務をペーパーレスにすればよいのかわからない」といった課題に直面するケースは少なくありません。ペーパーレス化を実現するには、これらの課題を解決しつつ進める必要があります。以下では、ペーパーレス化を進める手順について見ていきましょう。

経営層を説得する

経営層の理解を得ていなければ、ペーパーレス化は実現できません。そのため、経営層にペーパーレス化で得られるメリットや取り組む意義などを丁寧に説明し、納得してもらう必要があります。

特に古い世代の方は、新しい考えになかなか理解を示さない可能性があります。「紙のままで何がいけないのか」といった考えをもつ方も中にはいるので、具体的なメリットや取り組む意義を根気強く説明しましょう。

従業員に周知する

ペーパーレス化は組織全体で取り組む必要があります。もっとも影響を受けるのは現場の従業員であるため、なぜ取り組むのか、いつから始めるのかといったことをきちんと周知させる必要があります。

現場の従業員の中には、「これまでのやり方で間に合っているのに、なぜペーパーレス化が必要なのか」と疑問を抱く方もいるでしょう。やり方の変化に戸惑い、モチベーションや生産性の低下を招くリスクもあるため、より一層丁寧な説明が求められます。

社内の紙に関する業務を分類する

文書によっては電子化が難しいものや、そもそも法的に電子化が認められていないものもあります。電子化する書類と紙のまま保管する書類を分類し、それぞれ適切に管理運用することが大切です。

また、一度に多くの文書を電子化することは困難なので、優先度や範囲を決めたうえで取り組みましょう。いきなりほぼすべての紙を電子化するとなれば、現場の混乱や反発を招くおそれもあるので、少しずつ範囲を広げていくのが良策でしょう。

機器や環境を整備する

パソコンやタブレット端末、複合機、スキャナーなど、ペーパーレスを実現するのに必要な機器を導入しましょう。もちろん、インターネット環境の構築も必須です。テレワークへの移行も考えているのなら、そのために必要な機器や環境の整備も併せて検討しましょう。

クラウドツールの導入

勤怠管理ツールやグループウェア、クラウドストレージなどのクラウドツールを導入しましょう。ツール選びにおいては、機能性・操作性・費用を重視しつつ、自社の要件と照らし合わせながら検討することが大切です。いかに高機能であっても、従業員が使いこなせないようでは意味がありません。ツールによっては無料で試用できるものもあるので、そのような製品なら導入前に機能や使い勝手をチェックできます。

ペーパーレス化を進める際の注意点

ペーパーレス化を進めるにあたっては、いくつか注意点があります。以下の注意点を踏まえたうえで、紙文書のデジタル化を進めていきましょう。

クラウドサービスが会社に合っているか確認

クラウドサービスの内容が自社の業務にマッチしているかどうかを確認しましょう。具体的には、必要な機能が実装されているか、費用が適正かなどを確認します。操作性が悪いと、導入から運用までに時間がかかるため、使い勝手のよさも事前にチェックしておくとよいでしょう。

従業員のITを高めるためにセミナーや研修を開催する

高機能なツールやサービスを導入しても、従業員が使いこなせなければ意味がありません。必要に応じてセミナーや研修会などを開催し、従業員のITスキル向上に努めましょう。また、セキュリティ対策の一環として、ITリテラシーを高める教育も取り入れるとなおよいでしょう。

ペーパーレス化専門業者のサポートを受ける

ペーパーレス化の実現をサポートしてくれる専門業者もいます。このような業者のサービスを利用すれば、少ない労力でスムーズにペーパーレス化を実現できるでしょう。業者によって必要な費用や対応してもらえる領域が異なるため、事前の確認が必須です。

ペーパーレス化で作業効率をあげましょう

ペーパーレス化を実現できれば、業務効率化や生産性向上が期待できます。実現させるまでには、いくつかの課題をクリアしなくてはなりませんが、解決してペーパーレス化を実現できれば、企業に大きなメリットをもたらしてくれます。これを機に、ペーパーレス化への一歩を踏み出してみましょう。

まとめ

テレワークへの移行を成功させるには、まずペーパーレス化が必須です。機器や環境の整備、クラウドツールの導入に着手し、スムーズにペーパーレス化を進めていきましょう。今回ご紹介したペーパーレス化を実現する手順も踏まえ、さっそく実践してみてはいかがでしょうか。

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