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SharePoint Onlineのアプリ開発

Office 365ユーザーの中で、SharePoint Onlineを情報共有のためのスペース、と位置付けている方は多いと思います。事実、SharePoint Onlineは組織の情報共有を目的としてサービスですし、そのための機能が多数備わっています。

ところが、SharePoint Onlineを別の形で利用するユーザーもいます。その形とはアプリケーション開発です。実はSharePoint Onlineには組織が情報共有するためのスペースと機能だけでなく、独自にアプリケーションを開発するための基盤や機能が整えられています。

サーバ製品のSharePointでは、アプリケーション開発は一般的な機能として認識されているものの、SharePoint Onlineではグループウェア的に利用するユーザーが多いことから、アプリケーション開発が無視されているきらいがあるようです。

そこで今回は、まだSharePoint Onlineでアプリケーション開発をしたことがないユーザーに向けて、その概要と開発方法について紹介します。

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SharePoint Onlineのアプリケーション開発について

SharePoint Onlineのアプリケーション開発は、主にサービス上で利用できるアドイン開発になります。「アドイン」とは、標準装備された機能を拡張するためのプログラムです。SharePoint Onlineにアドインを追加すると、目的に応じた新たな機能が利用できるようになります。

以下の引用文は、SharePoint Onlineがどのようなアプリケーション開発ができるかを表したものです。

「SharePointは、新しい柔軟な開発モデルを提供します。SharePointでは、JavaScript や OAuth、OData などの標準の Web テクノロジの利点を活用する SharePoint アドインを作成できます。さらに、SharePointは、SharePoint リソースとやり取りできる機能と、多様なホスティング オプションを提供します。この新しい SharePoint アドイン開発モデルにより、SharePoint ファーム上ではなくクラウドで実行される、SharePoint の機能を活かしたアドインを開発できます。この柔軟な開発モデルと、統合された標準の Web テクノロジにより、SharePoint での開発作業を、既に経験のある他の種類の Web 開発作業と同じように行えるようになります。」

つまりSharePoint Online上で開発環境が整っていれば、JavaScript や OAuth、ODataなどの標準的なWeb技術を用いて、アドインを開発できます。

SharePoint Onlineでアプリケーション開発するメリット

SharePoint Onlineによるアプリケーション開発には様々なメリットがあります。まず、Microsoft独自の技術ではなく、汎用的なIT技術を使用してアプリケーションを開発できることです。

例えば先述したJavaScript や OAuth、ODataはその代表です。他にもHTMLを使用してチームサイトをカスタマイズしたり、独自のアドインを追加したりと、今ある技術を活用できる魅力があります。

「SharePoint Onlineはクラウドサービス」という点に着目すると、場所や端末を問わない開発環境を提供できることもメリットの一つです。SharePoint Onlineを利用するために必用なのは、サービスにアクセスする端末とインターネット接続のみです。情報システム担当者は何かと忙しく、社外にいることもあるので、どこでもSharePoint Onlineを利用できるのはクラウドサービスならではのメリットでしょう。

SharePoint Onlineでアプリケーション開発をする方法

SharePoint Onlineでアプリケーション開発をするための最もシンプルな方法は、Visual Studioという開発ツールを使用することです。Visual StudioはMicrosoftが提供する開発ツールで、SharePoint Onlineで利用できるアドインを始め、様々なプログラムを開発できます。

Microsoft製品を起点にしたインフラ設備を運用している会社では、おそらく多くがVisual Studioを使用してアプリケーションやプログラムを開発しているでしょう。

Visual StudioをSharePoint Onlineのアプリケーション開発に用いる利点は、生産性と拡張性およびセキュリティの高さです。

まず生産性に関しては、Visual Studio内に開発に必要なツールがすべて統合されているため、一つの画面だけで開発を進められます。通常アプリケーション開発といえば、複数の開発ツールを起動するため、デスクトップ画面は何かとごちゃごちゃしてしまいます。Visual Studioならスッキリとした画面で開発を進められるため、生産性が上がります。

拡張性とは、Visual Studioを如何にカスタマイズできるか、ということです。Visual Studioはインストール時点から様々な機能が搭載されているものの、「こんな機能があれば…」と思うこともあるでしょう。そんな時、Visual Studio自体に様々なアドインが提供されているので、必要に応じて機能を拡張できます。そうしたアドインを追加すれば、各開発者にとってより使いやすい開発環境が整えられます。

Visual Studioで作成されたアプリケーションはアクセス制御ができます。開発したアプリケーションの種類によっては、不正利用や間違ったアクセスにより、SharePoint Online上に保存されている機密情報が漏えいしてしまう可能性も考えられます。従って、アプリケーション開発でSharePoint Onlineを拡張すると共に、セキュリティも強化しなければなりません。Visual Studioならコードを1行追加するだけで、ネットワーク上のユーザ情報を管理したりと、多彩なセキュリティ機能を実装できます。

以上のように、SharePoint Onlineでアプリケーション開発を行う際は、Visual Studioを使用した開発がシンプルかつおすすめです。ちなみに、SharePoint Onlineで作成したチームサイトでワークフローを構築したり、デザインを変更するなどの簡単なカスタマイズについては、SharePoint Online管理者がブラウザ上で簡単に行えるようになっています。

まとめ

SharePoint Onlineでアプリケーションを開発してことがないという方は、この機会にぜひ取り組んでみてください。Visual Studioを使用すれば、ゼロから始めるアプリケーション開発よりも簡単に行えるので、開発の敷居が低いのも特長です。IT活用がさらに促進するこれからの時代、SharePoint Onlineのアプリケーション開発で、組織が持つIT資産をどんどん有効活用しましょう。

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