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M&Aで無駄なくIT統合を進める3つの方法とは?

無駄な工程を挟むことなく効率的にM&AにおけるIT統合を進めるには、具体的なIT統合の方法、IT統合を成功させるためのポイントをよく理解することが重要です。

システムを統合させる際には、主に3つの方法の中から適したものを選びます。M&A後の業務のあり方も考慮したうえで、最適となる方法はどれなのか、慎重に検討していきましょう。そこで今回は、M&AにおけるIT統合の方法や、成功のために意識したいポイントを紹介していきます。

M&Aで無駄なくIT統合を進める3つの方法とは?

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M&Aのおすすめシステム統合方法3選

M&Aにおける課題やトラブルなどにはさまざまなものが取り沙汰されますが、そのうちの一つにシステム統合があります。M&Aを経て一つの組織になるということは、何らかの手法をもってIT統合を図り、業務基盤を構築しなければならないということです。

まずチェックしておきたいのは、統合には主に3つのパターンがあるという点です。

  • 新規システム構築
  • 一方のシステムに片寄せ
  • 双方のシステムを残してデータ連携

どの方法をとってそれをどう活かしていくかが、IT統合の成否を分けるといっても過言ではないでしょう。それぞれには利点も難点もあるため、慎重に判断していくことが重要です。

では、以下からそれぞれの方法のメリットとデメリットについて解説していきます。

新規システムを構築する

M&Aにあたってまず検討しておきたいのは、統合前のデータを廃止して新しいデータを構築することです。これは、いずれの組織のシステムも引き継がず、まったく新しいシステムを導入して基盤を作ることを指します。

M&Aを経ることで、業務のあり方には変化が訪れ、新しい事業も展開されることでしょう。システムを新規導入してIT統合というかたちをとれば、新事業にあわせたスタイルで基盤を構築できるようになります。

しかし、全社システムなどを新規で構築するとなれば、莫大な費用がかかるのは明らかです。コスト面に焦点を当てれば、最も負担が大きいのはこの方法です。そのためM&Aに際してシステム統合の予算に限界がある場合は、別の方法をとることが望ましい可能性があります。これが新規システム構築において考えられる難点です。

どちらか一方のシステムに片寄せする

続いてチェックしておきたいのは、新しいシステムを構築してIT統合を図るのではなく、いずれか一方のシステムを引き継ぐかたちで統合を図る方法です。この場合、引き継がない方のシステムは使用しなくなるため廃止を選択します。

既存のシステムを使うため、新規システムを導入する際によくある不具合がないことは、この方法をとることで得られる利点と考えられます。廃止する方のシステムを使用していた組織は新しいシステムを導入するようなかたちになるため慣れる必要がありますが、もう一方は、基本的に今までどおり運用ができます。

しかし、この方法は業務負担が増大するリスクがあります。というのも、廃止した方のシステムで行われていた業務については、残したシステムで行わなければならず、その移行作業やフロー変更対応などに追われるるのでするのです。

双方のシステムを残し、データ連携を行いながら統合

両方のシステムを存続させるかたちをとることも可能です。これには、M&Aまでに使ってきたシステムのデータをクラウド上などで細かくやり取りし、一つの組織としての基盤を築くことが求められます。

M&Aを経てもシステム自体にはほぼ変更がないため、ワークフローやその他の取り決めについて変更が少なく、現場の負荷は最小限に抑えられるというのが強いメリットになるでしょう。新規システムを取り付けること、どちらか一方のシステムを採用することと比べると、少ないリスクでITシステム統合を図ることが可能です。

しかし、異なるシステムが社内にあることで生まれるデータ変換の不便さ、連携がうまくいかないなどのトラブル、その他想定外の問題などがデメリットとして発生します。そのためこの手法は、近い将来、両システムを統合することを視野に入れたうえで採用されることが多いのが特徴です。

M&Aを行うときのIT統合のポイント

M&Aの際にはIT統合において多くのトラブルや不具合が見受けられます。異なるシステムをどう活用するのか慎重に計画を立てて統合を考えることがまずは重要といえるでしょう。

IT統合の際には、主に次に紹介するようなポイントを意識して計画を進める必要があります。

IT統合のビジョンを持つ

まずは、目標や目的、目指すべきビジョンなどを明らかにして計画を練りましょう。具体的な統合のイメージを持たなければ、IT統合失敗を招く恐れがあります。

そのためには、より専門的な意見が聞ける部門に対して、耳を傾けることが大切です。経営陣にITシステムに詳しい人材が著しく不足している場合はなおさらです。統合を机上の空論にしてしまい失敗を招くことを避けるためには、M&Aによって生まれる新しいビジネス形態に合った統合のあり方を考えることが大切です。そのために重点的に時間を割くことが、成功につながります。

IT統合を軽視しない

IT統合を決して軽視せずに統合計画を進めることも大事です。異なるシステムが現状存在している中でそれらをどう扱うのか考えたとき、あらゆる方法をわかりやすくシミュレーションしてみましょう。

今回の例でいえば、新規システムを取り入れること、どちらか一方のシステムを採用すること、両方のシステムを残すこと、それぞれのケースで具体的なメリットとデメリット、そしてコストなどを見いだすことが大切です。

また、過去の失敗事例をチェックしたうえで、統合の重要性について理解を深めることも欠かせないポイントです。

IT統合に対する社内意識改革

社内全体でIT統合についての意識改革を図ることも必要になってくるでしょう。教育に手間がかかるのは明らかですが、社内全体でITリテラシーを持ち、知識を拡充する良い機会であることも確かです。

このように一度にIT統合について理解を深められる機会は少ないため、社内全体で意識改革を図り、組織単位で統合に向けて動いていけるように体制を強化することが大切です。また、必要に応じてITコンサルタントなどの専門家の力を借りることも検討しましょう。

Office 365のテナント移行を実現するM&A統合フレームワーク

以下の資料内では、IT統合をスムーズに実現するためのM&A統合フレームワークについて解説しています。

近年M&Aは会社の規模や業界にかかわらず頻繁に行われており、その分、IT統合について真剣に考える必要性も高まっています。ITシステムを採用してビジネス基盤を構築している企業は多く、M&Aの際のIT統合は見過ごせない課題です。

MicrosoftのOffice 365テナント間移行には専門ツールの活用が最も効率的と考えられます。

まとめ

ITシステムの統合にはトラブルや不具合がつきものです。M&Aにあたって行われるものであればなおさらでしょう。そのためM&Aの際には、IT統合におけるさまざまな取り決めを行ったうえで、あらかじめ描いたビジョンに沿って、適した統合方法を選ぶ必要があるといえるでしょう。

MicrosoftのOffice 365のテナント間移行にあたっては必要なツールを導入して実践するのが望ましいといえるでしょう。

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