ソフトウェアライフサイクルとは? フェーズやモデルを解説

 2022.07.30  Microsoft 365チャネル編集部

システム開発担当者の中には、ソフトウェアライフサイクルを導入してサービス展開したいと考えている方も多いのではないでしょうか。本記事では、ソフトウェアライフサイクルの概要や各フェーズの内容、代表的なモデルなどについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ソフトウェアライフサイクルとは? フェーズやモデルを解説

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ソフトウェアライフサイクル(SDLC)とは

ソフトウェアライフサイクル(SDLC)とは、ソフトウェアの開発を短納期で行うために設計されたプロセスのことです。ソフトウェアの設計からリリースまでの工程における必要な業務を書き出しておくことで、無駄なタスクがなくなり、開発期間を短くできます。

あらかじめ手順を記載しているため、開発において時間のロスとなるプロセスの手戻りを防ぐことが可能です。必要最小限の開発工程を設定しているので、低コストを実現できます。また、必要な業務を抜け漏れなく記載することで、品質を犠牲にすることなく開発が可能です。

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ソフトウェアライフサイクルのフェーズ

ソフトウェアライフサイクルは、製品に実装すべき要件を収集することから始まります。要件に従って製品をデザインし、実装またはコーディングを行っていき、各プログラムが正常に動作し、システムとして機能するかなどの確認を行ってからリリースに至ります。リリース後は、適宜アップデートなどのメンテナンスが必要です。

1.要件の収集や分析を行う

ソフトウェアを開発するには、求められている製品がどのようなものなのかを明確にする要件定義が必要です。要件定義とは、目的と手段の設定を行うことで、どんな機能を実装し、どのような課題を解決するのかを明らかにするプロセスです。

要件定義は、顧客から開発に関わるスタッフに至るまで、すべての利害関係者へヒアリングして、ニーズや実現可能な方法、使えるリソース、想定されるリスクなどを要件仕様書として文書化することで行います。すべての利害関係者から要件仕様書の承認を得ることが必要です。

2.デザインする

要件定義をもとにして、具体的なソフトウェアのデザインを行います。ソフトウェアのデザインは「外部設計」と「内部設計」に分けられます。外部設計は顧客とソフトウェアの関係をデザインするユーザーインターフェイス、内部設計はソフトウェアの動作やセキュリティを設計することです。

内部設計においては、使用するプログラミング言語や動作環境、入力に対する反応、暗号化などのセキュリティ対策の方法などを設定します。内部設計は、ソフトウェアの機能を決定づける重要なものです。

3.実装もしくはコーディングする

デザインができたら、設計通りにコーディングしていき、機能を実装したソフトウェアを製作します。出来上がったソフトウェアは、まだ製品ではありません。要件定義で設定した要件を満たしているかの確認が必要です。修正があれば、この段階で調整を行います。

4.テストをする

必要な要件を満たしたソフトウェアができたら、不具合が生じないかを確認するテストを行います。これは、顧客の使用中に想定外のバグが発生する事態を未然に防ぐためのものです。テスト方法には「単体テスト」「結合テスト」「システム総合テスト」の3種類があり、順に実施していきます。

単体テストでは、単一のプログラムの動作確認を行います。結合テストは、単体テストをクリアしたプログラム同士が連携して、正しく動作するのかの確認です。結合テストまでクリアしたら、ソフトウェア全体が正常に実行されるのかを、システム総合テストにて確認します。システム総合テストまで行って問題がなければ、テストは終了です。テストで不具合が見つかった場合は、実装・コーディング工程に戻して修正を行います。

5.展開する

テストで不具合がなかったソフトウェアを、顧客が使用する本番環境に展開します。展開して運用中に問題が起こらなければ、システムの実装へと進みます。問題が発生した場合は、適宜修正が必要です。

6.メンテナンスを行う

運用中に生じた不具合に対する修正や、脆弱性への対応を行います。バグやエラー、顧客の改善要望などがあれば、システムの修正を行い、改善が必要です。脆弱性が見つかれば、速やかにアップデートを行い、対処しなければなりません。これらのメンテナンスをソフトウェアが使用されなくなるまで続けることで、顧客のニーズを満たす製品として存在できます。

ソフトウェアライフサイクルのモデル

ソフトウェアライフサイクルにはいくつかのモデルがあり、柔軟性の高い開発手法が「アジャイルモデル」と「スパイラルモデル」です。迅速に製品を開発し、改善を繰り返すのがアジャイルモデル、段階的に細かく区切って開発を進めるのがスパイラルモデルです。

リスクを最小限に抑えられる「アジャイルモデル」

アジャイルモデルとは、開発単位を小さく分割することで、迅速にリリースとテストを繰り返しながらソフトウェアの開発を進める手法です。

アジャイル(Agile)は「素早い」という意味を持つ単語であり、リリースまでの期間を短くすることで、各段階でフィードバックが得られ、リリースされるたびに修正や機能の追加が行われます。プログラムや機能の変更および修正がある前提で開発を進めるので、要件定義はおおまかに設定します。アジャイル開発は、顧客のニーズが時間とともに変化していくプロダクトに向いている開発モデルです。

要件定義をしっかりと行って、丁寧に開発を進める「ウォーターフォールモデル」に比べて、修正にかかるコストや時間が少なく済むというメリットがあります。ウォーターフォールモデルで修正が発生すると、開発工程が長い分、多大な時間とコストが必要です。対してアジャイルモデルは、顧客のニーズに素早く応えながら開発を進められるので、満足度を高めやすいでしょう。

一方で、要件定義を作り込まないことから、ソフトウェア本来の目的からずれた製品となることもあります。開発計画もおおまかなものなので、スケジュールが読みにくく、納期に合わせた進捗のコントロールが難しい点がデメリットです。

機能の追加が容易となる「スパイラルモデル」

スパイラルモデルとは、全体を小さな開発単位に分けることで、段階的に開発を進めていく手法です。要件定義から実装、テストまでのサイクルを細かく繰り返して開発を進めていくことから、スパイラルモデルと呼ばれています。

アジャイルモデルもスパイラルモデルと同様に、短期間での開発を行う手法ではあるものの、前者は製品としてリリースしてから改善を繰り返していくのに対し、後者は製品を作り上げるまでの段階を細かく区切って開発するという違いがあります。

スパイラルモデルは、ひとつの開発単位が終わるごとに顧客から評価が行われ、フィードバックを次の開発へ反映することで、大規模な手戻りを防げることがメリットです。開発途中で仕様変更が生じても対応しやすいでしょう。

一方で、小規模な開発単位での要件定義は行っているものの、ソフトウェア全体の計画をはっきりと定めていないため、想定以上の時間やコストがかかるおそれもあります。小規模の開発単位で顧客からのフィードバックがあり、それを次の開発単位へ反映していくと、実装する機能が多くなりすぎて、コストがかさむ可能性があります。

まとめ

品質を担保しつつ、短納期にてソフトウェアを開発するためのプロセスがソフトウェアライフサイクル(SDLC)であり、要件定義→デザイン→実装・コーディング→テスト→展開→メンテナンスの順に実行します。柔軟性の高いアジャイルモデルとスパイラルモデルによって開発を進めると、手戻りが発生しにくくなります。
ソフトウェアライフサイクルを導入する際は、併せて「Microsoft 365」の導入もおすすめです。開発者向けの機能が数多く実装されており、サポートも充実しているため安心して利用できます。

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