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今話題のチャットボットとは?

近年、「チャットボット」という言葉をよく耳にしますが、何となくは知っているけれど明確には理解していないという方が多いのではないでしょうか?チャットボットは次世代の接客サービスを提供したり、社内のITインシデントへ対応したりと、いろいろなビジネスシーンで活用されています。本稿ではそんなチャットボットについて解説していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

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チャットボットって何?

チャットボット(Chatbot)はメッセージを素早くやり取りできる「チャット」と、ロボットを意味する「ボット」を掛け合わせた造語です。「チャットスペースに存在するロボット」と考えると分かりやすいでしょう。

具体的に何をするかというと、利用者が送信したメッセージを解析して、それに合った返信を自動的に行います。たとえば宅配便の不在票が届いており、通常ならば専用ダイヤルに電話をして再配達時間を指定しますが、チャットボットサービスを提供している運送業者ならば、LINEなどのチャットツールを利用してチャットボットと会話をして、再配達時間を指定することができます。

こうしたチャットボットサービスを実際に提供しているのが、日本郵便の「ぽすくま(https://yu-bin.jp/post/myinfo/guide.html)」です。ぽすくまは、LINEに用意されている公式アカウントを登録すると、チャットスペース上で再配達依頼や、年賀状の作成依頼、オリジナル切手の作成依頼等が行えます。すでに利用している方も多いでしょう。日本郵便のオリジナルキャラクターのぽすくまと会話をする形でさまざまなサービスを利用でき、これがまさにチャットボットを利用したサービスです。

この他にもレストランの予約や、ECサイトにおける商品説明など、現在チャットボットはあらゆるシーンで活用されています。

チャットボットはなぜ会話できるの?

ロボットが人間と自然に会話をするようなシーンは、映画などで度々描かれていますが、実際に会話ができるロボットが身近にあると不思議に思うかもいらっしゃるかもしれません。そんなチャットボットがなぜ会話ができるかというと、そこには近年注目度の高い技術「AI(Artificial Intelligence)」が関係しています。

AIとは日本語で「人工知能」のことで、人間に指示を与えられなくても自律的に思考をして、それに応じた行動を取るコンピューターを指します。ただし、近年話題になっているのはスターウォーズリリーズに登場するC3POやR2D2といったAIロボットではなく、特定の分野において自律的に働くコンピューターのことです。チャットボットはその1つというわけですね。

具体的な仕組について説明すると、ユーザーがチャットスペースに送信したメッセージはAPI(Application Programming Interface)という技術でチャットボットシステムに転送されます。チャットボットシステムではメッセージを解析して、データベースの中からその回答として最適なものを選び、さらにAPIを使用してチャットスペースに回答メッセージを送信します。APIとは1つのアプリケーションの中で、別のアプリケーションやシステムの機能を呼び出すための通信技術です。なので、厳密に言えばチャットスペースそのものにチャットボットが組み込まれているのではなく、チャットボットが管理されているシステムとAPIによって繋がっている、というのがチャットボットの仕組みです。

チャットボットに使われているAIとしては音声解析等があります。

チャットボットを利用するメリットとは?

チャットボットはあらゆるシーンで利用できる技術です。肝心なのは、チャットボットを利用することでどんなメリットを得られるか?でしょう。チャットボットを利用するメリットは、大きく分けて3つあります。

サポート業務において人件費削減、対応効率向上が期待できる

チャットボットがユーザーからの、複雑な質問に答えることはできませんが、簡単な質問ならばチャットボットだけで対応できるケースが多くあります。たとえば製品の操作方法に関する質問等は、チャットボットに「○○の使い方を教えて」とメッセージを送信すれば、その回答を瞬時に返すことも可能です。複雑で簡単には答えられない質問に関してはオペレーターに繋がるようにすれば、オペレーターが対応する時間が減り、人件費削減と対応効率向上の効果が期待できます。

ちなみに、チャットボットを利用できるサポート業務はカスタマー向けのものだけでなく、IT担当者が社内向けに提供しているサポート業務においても、チャットボットを利用するケースが増え、業務効率をアップさせています。

オペレーターのスキルに左右されず応対を均質化できる

コンタクトセンター等で必ずと言ってよいほど課題として挙げられるのが、オペレーターごとのスキル差による応対品質のばらつきです。たとえば新人オペレーターとベテランオペレーターとでは知識範囲に大きな差がありますし、応対の仕方も、判断も変わります。従って、ユーザーからすると「オペレーターによって応対が違いすぎる」と悪い印象を持つことが多く、重要な課題とされています。

チャットボットは、あらかじめ装置される問い合わせ内容とその回答が登録されており、過去にユーザーから寄せられた質問等をもとに作成した「FAQ(よくある質問と回答)」や商品情報から適切な回答を選び、ユーザーに返信するので、応対品質を均一に保つことができます。

24時間365日ユーザーの問い合わせに対応できる

チャットボットはAIロボットなので、24時間365日、ユーザーからの問い合わせに対応できるのが大きなメリットです。オペレーターによるサポートは、平日の限られた時間のみで不憫に感じるユーザーも多いため、チャットボットによる応対を提供しているとユーザー満足度を向上できます。

近年、デジタルレイバー(仮想労働者)に多くの注目が集まっていますが、チャットボットは24時間365日休まないオペレーターとして、ユーザーにも企業にも貢献してくれるデジタルレイバーにもなるでしょう。

Office 365でもチャットボットが使える?

いかがでしょうか?チャットボットを利用すれば、ユーザーにとっても企業にとっても多くのメリットがあり、ひいては満足度向上や応対効率の向上など、様々な効果を得ることができます。

Office 365ユーザーにとって朗報なのが、そんなチャットボットを無料で利用することができる、ということです。Office 365でチームコミュニケーションを支えるサービスとして提供されている、Microsoft Teamsでは、独自に開発したチャットボットや、ストアで提供されているチャットボットをチャットスペースに組み込むことができ、社内でのコミュニケーション効率化や、社外向けの応対サービスとして利用できます。

チャットボットの登録までは少々複雑な手順を踏みますが、慣れてしまえば色々なチャットボットを登録できますし、独自のチャットボット開発にチャレンジしてみてもよいでしょう。これからの時代、チャットボットをどんどん利用して業務効率を上げたり、サービス品質を向上したり、豊富なアイディアでチャットボットを取り入れることがビジネス成功の秘訣になるでしょう。

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